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これからバズる!?Web3活用事例 〜NFT編①〜

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NFT
これからバズる!?Web3活用事例 〜NFT編①〜

みなさんこんにちは!

前回までは、Web3におけるメタバースの活用事例についてご紹介しましたね。

今回からはWeb3の中でメタバースと同様に注目を浴びているNFTの活用事例についてご紹介したいと思います。

NFTと言うと、ここ数年でメディアなどで目や耳にする機会が増えてきていると思いますが、実際どういうものであり、また何に使われているかがあまり分からない方も多いのではないかと思います。

今回は、そんな謎多きNFTの実態に迫りつつ、事例をご紹介したいと思います。

NFTってなに?

そもそもNFTとは、Non-Fungible Tokenの略称で日本語では「非代替性トークン」と呼ばれています。

非代替性とは一体何なのか?

気になる方も多いと思いますので、簡単にご説明したいと思います。

例えば、ここに1枚の絵画があるとしましょう。

その絵画とは、かの有名なレオナルド・ダヴィンチが描いた「モナリザ」です。

レオナルド・ダヴィンチが描いたモナリザというのは、フランス・パリのルーブル美術館に飾られている、あの1枚しかないはずですよね?

ところが、どう言うわけか、世界中でモナリザの絵画が見つかっています。

一体何故なのでしょうか?

ズバリ、コピーが出回っているのです。

実際、日本でもモナリザの複製画がECサイトやオークションなどで販売されています。

モナリザのような有名な作品であれば、どれが偽物でどれが本物であるかがすぐに分かりますが、デジタルアートは本物と偽物の区別が付きにくいため、複製は深刻な問題なのです。

デジタルアートというのは作成者が特定しづらいため、それが故に簡単に複製されてしまうだけでなく、データの情報も簡単に書き換えることができるため、改ざんもされてしまいます。

そこで登場したのがNFTです。

NFTは、ブロックチェーン上にデジタルアート作品が本物でありかつ唯一無二の作品であることを示す証明書や鑑定書を記録するための機能を果たすため、デジタルアートをNFT化することで改ざんや複製を防止することができます。

また、NFTはブロックチェーンに紐づいているため、デジタルアートが売却、あるいは譲渡されても履歴がすべて残るため、トランザクションを追跡することでデジタルアートがどのタイミングで誰の手に渡ったかを細かく確認することができるのです。

少々前置きが長くなりましたが、それではいよいよNFTの活用事例を見ていきたいと思います。

①会員権

NFTの導入事例として始めに挙げられるものに会員権があります。

会員権をNFT化することで、実際のリアルビジネスとWEB3.0型のコミュニティ運営を組み合わせ、販路拡大や新規顧客の開拓ができるようになります。

例えば、NFT会員権を保有しているユーザーだけが利用できるサービスや特典などが割引などです。

それではNFT会員権の事例を見てみましょう。

NOT A HOTEL

出典:NOT A HOTEL

「住めるホテル」をコンセプトとしており、滞在時には別荘として利用し、不在時にはホテルとして第三者への貸出が可能である。別荘として利用する場合は年間30日からライフスタイルに合わせた購入もできる。

2022年8月にNFTが販売開始された。1棟あたり3〜8億円程度の同社物件の利用権を1日単位にまで分割し、185万円/日から購入可能である。

NFTを購入するとデジタルカードが入手でき利用可能な日付がランダムで表示され、表示された日付がNOT A HOTELの1室の利用可能日となる。権利の有効期限は2023年から2069年末までの47年間である。

CryptoBar P2P

出典:CryptoBar P2P

2022年5月8日に「クリプトの文化と技術を愛する人のための大人の隠れ家」をコンセプトにした日本初のNFTを会員権としたバー、「CryptoBar P2P」が銀座にオープンした。

専用のNFT会員権保有者とその同伴者1名、もしくは店頭にて暗号通貨での支払いが可能な人のみ入店可能である。

NFTには1 Month Passと1 Year Passの2種類があり、1 Month PassはETHもしくはWETH、1 Year PassはETHのみにて購入可能である。

NFT会員権ならびにその同伴者であれば店内にあるドリンクやおつまみは基本的には無料で自由に飲食可能である。

一部の鍵付きのセラーに入ったドリンクやフードは有料だが、暗号資産決済により注文可能である。

FLYFISH CLUB

出典:FLYFISH CLUB

2023年にアメリカのニューヨークにオープン予定の世界初のNFT保有者専用の会員制シーフードレストラン。

NFT保有者のみ会員権を保有することができ、プライベート空間のダイニングルームに自由にアクセス可能である。ダイニングルームはカクテルラウンジやメインダイニングエリア、屋外ラウンジなどから構成されている。

NFTは2.5ETHの「Flyfish (FF)」と4.25ETHの「Flyfish OMAKASE (FFO)」があり、価格は54万円と91万円(2023年3月3日現在)。いずれも自由に食事を楽しむことができるが、OMAKASEの会員は職人が握る寿司が堪能できる権利が付与されている。購入したNFTはマーケットプレイスにて二次販売できるほか、譲渡やリースを行うことも可能である。

②IPの活用

出典:NEWS18

NFTの利用事例の1つにIPの活用が挙げられます。

IPとはInterllectual Propertyの略称で、日本語では「知的財産」と呼ばれています。

IPには様々な種類があり、映画や音楽、マンガやアニメのキャラクター、さらには企業のロゴマークなどが該当します。

言うなれば、人間の知的な活動によって生み出され、財産的価値のある情報であればIPになるのです。

これらのIPは複製や模倣などが簡単に行うことができてしまいますが、せっかく創造されても市場に出た瞬間に勝手に誰かにコピーされてしまえば、はじめに時間やお金をかけて創造したメリットも、新たに価値ある情報を生み出そうというインセンティブもなくなってしまいます。

そのため、知的な活動によって創造された価値ある情報は保護しなければなりません。

この保護に関する権利が、知的財産権なのです。

知的財産権には著作権や特許権、商標権など様々な権利が存在します。

少し話が脱線してしまいましたが、近年のNFTの隆盛に伴いIPを保有している企業が自社IPのNFT化に取り組んでいるのです。

それでは、IPの活用事例について見ていきましょう。

マンガ・アニメ×NFT

NFTのIP活用において最も盛んに行われているものの1つに、マンガやアニメのキャラクターやイラストのNFT化がある。

集英社では2021年3月に「マンガを、受け継がれていくべきアートに」というヴィジョンのもと​​「SHUEISHA MANGA-ART HERITAGE」というプロジェクトが立ち上げられた。

当プロジェクトは、アニメやマンガ作品に「美術品」としての永続的な価値を与える新しい取り組みで、NFTを活用し証明書を発行することで来歴を永続的に記録することを可能にした。

その第一弾として、同社の人気マンガ「ONEPIECE」のアート作品が出品された。

他にも進撃の巨人においては、2019年5月に日本のマンガやアニメのアートワークのデジタル所有権を購入することができるNFTマーケットプレイス「Anique」にて同作品のアートワークが出品された事例もある。

スラムダンクにおいてもNFTが発売されており、オリジナルのマンガやアニメからの画像がNFT化されており、アニメの人気キャラクターや名場面などがNFTにデザインされている。

さらに、鉄腕アトムにおいてはアトムのイラストが描かれたモザイクアートがNFT化されており、2022年1月にオークションにて120ETH(当時のレートで約5,600万円)にて落札された。

音楽×NFT

出典:PR TIMES

最近ではデジタルアートのみならず、音楽のNFT化も行われている。

普通に曲を聞くよりも、音源やアーティストのミュージックビデオなどをNFT化することで希少性を高め、ファンにとっては価値があるものとして評価されている。

またNFTは売買が可能なことから、転売も可能なのが魅力的な点である。

音楽プロデューサーであり、元TM NETWORKのメンバーである小室哲哉氏は、自身が手がけるライブや楽曲のNFTにし、オークション形式で販売を行なっている。

オークションでは未発表の楽曲のNFTも販売されており、50万円で落札されたNFTもある。

また、女性3人組のユニット「Perfume」は、「Imaginary Museum “Time Warp” 」というNFTを販売した。

同NFTにはライブ映像に特殊エフェクトがかけられており、ファンにとって希少価値の高いNFTとして話題になった。

③お酒×NFT

最近ではお酒の中でも特にウイスキーやワインのような、長期間を費やすほど価値が上がるような蒸留酒がNFTとの相性が良いと見なされており、需要が高まりつつあります。

それでは、お酒におけるNFTの活用事例を見ていきましょう。

ウイスキー樽のNFT

蒸留酒の樽管理サービス「UniCask」は、2021年からウイスキー樽をNFT化し、樽の管理や取引等が容易に行えるサービスを提供している。

高価な樽自体を小口化することで安価に樽を購入することが可能なほか、同時に発行される「Cask NFT」というNFTを保有するUniCaskが運営するゲームに参加することができる。各Cask NFTにはトランプと同様に絵柄と数字が記載されており、年に2回ゲームが行われ、勝者には特典が贈呈されるなど、NFTを保有している間も所有者を楽しませる工夫が施されている。

ビールラベルのNFT

出典:横浜ビール

横浜のクラフトビールメーカー「横浜ビール」は、ビールをハブとして地域の人々と繋がり、暮らしや生活における新しいコミュニティの場の提供と活性化を目的として、2022年6月からNFTの発行をスタートした。

NFTにはクラフトビールのラベルアートがデザインされており、より多くのクラフトビールファンに向けて横浜ビールの魅力を伝えることが意図されている。

またNFTの販売利益の一部を地域に還元するほか、NFT保有者とビール生産者あるいはラベルのデザイナーとの繋がりの構築やコミュニティ内でのイベントの展開等も計画されている。

いかがでしたか?

メタバース同様、NFTにも様々な活用事例があるのがお分かりいただけたのではないでしょうか?

今回ご紹介した以外にもNFTの活用事例はまだまだたくさんありますので、次回も引き続き、NFTの活用事例についてご紹介したいと思います。

次回もお楽しみに!

D株式会社はWeb3 BizDev&BPO特化のギルド型組織です。

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また、月額10万円からNFTのコミュニティの立ち上げ・運営代行サービスを提供しております。

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この記事のライター

松永 恭輝(TERU)

2022年10月にD株式会社に参加し、ライターのほか営業やマーケティング、翻訳業務などを担当。
好きなもの:お酒&お酒の席、サウナ、チキン南蛮、ゴルフ(コース未経験、絶賛打ちっ放し中)
座右の銘:Better than yesterday

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Web3業界で働きたい人へ① 〜BizDevってどんな仕事?〜

Web3業界で働きたい人へ② 〜BPOってどんな仕事?〜

Web3業界で働きたい人へ③ 〜ギルドってなに?〜

Web3業界で働きたい人へ④ 〜Web3業界で働くために〜

これからバズる!?Web3活用事例 〜メタバース編①〜

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書き手

D株式会社 - D inc.Web3 BizDev Company記事監修 - D inc.
DはWeb3のBizDev会社として、
国内外向けに対し、Web3プロジェクトの事業化支援を
ワンストップにやる会社です。

BizDevとは?
Business Development = 事業開発
職種名でもあり、職業の分野/領域どちらの意味も。
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